見て!聞いて!感じた!!OHIS活用によるコミュニケーションの変化

“待っているなんて我慢できない”

根治途中の72歳女性のお話………

この72歳の女性、初診時は上顎も歯がきちんとあったのですがすでに義歯。 歯槽骨がなかったり、破折していたり…で残すことはできなかったんですって。 そして、唯一残る下顎を根治中。

この患者さんのリスクは確実に高そう。下顎の治療計画はフルブリッジ、すべて自費補綴を予定しています。そこで、上顎がなくなってしまったこと…今後のことを意識してもらおうとリスク評価することになりました。

この患者さん、口腔内に興味がないのかと思ったら、そんなことありません。バッグから老眼鏡をだして入力している画面を見る姿といえば“真剣そのもの”です。 しかもブツブツと「そうなのね…」「やっぱり…」「なんでかしら…」と話しています。

Point1 ここでは声をかけるだけ。説明はしないようにします。患者さんの感覚を大切にします。

どうしても自分の歯を残したいというこの患者さんに「なぜですか?」と聞いてみました。
すると、"「上の歯が全部なくなってしまったことが本当にショックだったの。でもなくなってしまったものは戻ってこないし…。だからこんな思いはもう絶対したくないんですよ」と話してくれました。 本当にショックだったんですね。本当は抜きたくなかったんですって。

出てきた結果は、リスク4 病状81 のハイリスク。

「少しビックリされましたか?」
「はい…。このままだと下の歯もなくなってしまうってことでしょうか?」
「大丈夫ですよ。今は歯を残すための処置をしています。それが終れば歯茎の処置をしますからね。」
「そんなにビックリされなくても、状態はよくなりますよ」
「でも…治療が終るまで待っていたら、何本か抜く事になってしまうんじゃないでしょうか?」
「治療が終るのを待つしかないですか?」
「今の状況であれば、抜くことにはならないですよ。大丈夫です。待つのは不安ですか?」
「不安です。我慢できません。何か私にできることはないのでしょうか?」
「ありますよ。まずは歯ブラシですね…(その後ブラッシングの話)」


Point2 数値を見たことでショックを受けましたが、それが患者さん自身に自分でできること・やれることを考えるきっかけになりました。

何かできることがないか…と聞かれれば、それに答える引出しはたくさんもっています。細かい説明も大切ですが、患者さんが感じたことを引き出し、そこに適切な説明を加えることが患者の関心を高めて、より積極的に行動させるきっかけになるんですね。

OHISは、患者さんを高めることは当然ですが、衛生士としてどんな説明をするのか…そんなことを考えさせてくれます。




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